人生を変える名言に出合いたい。
どうも、ワードマイスターおまろです。
今回は、「令和の今こそ読むべき」と題しまして、『サンクチュアリ』を読んで、感銘を受けた名言や「令和の今こそ読むべき」と感じたポイントについて、数回に分けて研究していきます。
第一回の今回は、『サンクチュアリ』(新装版)第一巻の言葉を紹介していきます。
今の自分の生き方は、このままでいいのだろうか?
何かに夢中になって生きてみたい。
そのように考えたことはありませんか?
今回の記事を読んで、そんなあなたの悩みが少しでも軽くなるヒントがあれば、嬉しいです。

この記事は、ネタバレにならない様、注意して書いています。
物語の具体性を欠く箇所があるかと思いますが、ご了承ください。
『サンクチュアリ』について
言葉の紹介の前に、『サンクチュアリ』の物語について、少し触れておきましょう。
時は、1990年代の平成初期の日本。
北条と浅見という二十代の若者が、今の日本を変えるために奔走する漢たちの熱い闘いを描いた青年マンガです。

自分たちの「サンクチュアリ=聖域」を築くために、北条は極道として、浅見は政治家の秘書官として、裏と表の世界から日本を牛耳っている権力者に対して、闘いを挑んでいきます。
『北斗の拳』で有名な武論尊さんの別名義である史村翔さんの重厚な原作が、池上遼一(『トリリオンゲーム』を連載中)の劇画タッチの絵で描かれていきます。
令和の現在では、なかなかお目にかかれないタッグも見逃せないポイントです。

| 書籍名 | サンクチュアリ 新装版 1 |
| 著者名 | 原作:史村翔 作画:池上遼一 |
| 出版社 | 小学館 |
| 発行年 | 2023年7月17日 |
| おいとま充実度 | 2.5 / 5 |
名言 その①
普通の人間が30年かかるところを・・・・・・一日でやれるところですよ
主人公の一人、極道の北条彰(ほうじょう あきら)の言葉です。
詳しくは、本書を読んでほしいので、詳しいエピソードは割愛しますが、常識や正当な方法ではできないことが、極道には一日でできるということを端的に表した言葉です。
自分たちの目的を果たすためには、手段は選ばない北条の野心と覚悟が窺えます。

また、友との約束を果たすために、極道の世界から浅見を支える強い友情を感じさせる言葉でもあります。
しかし、「友情」と言っても、友情だけで極道の世界に入るのか?
その覚悟がどのような経緯から生まれてきたのか?
その詳細は、物語が進むにつれて明らかになってきます。
あなたには、何に変えても叶えたいことはありますか?
そんなことを考えずにはいられない北条の言葉でした。
名言 その②
今度はオレ達があの人に夢をつかませてやる番だ
北条の弟分の田代が自分の奥さんに言った言葉です。
「あの人」=北条のことですね。
田代にここまで言わせる北条とは、どのような人物なのか?
ここでは、この言葉から北条の人物像を紐解いていきましょう。
北条は、みなさんが思い描く「極道」とは違ったところがあります。

- 高身長で甘いマスク(一概に違うとは言えませんね)
- 白いスーツを着ている
- 立ち居振る舞いがどことなくスマート
- 怒号を飛ばさず、話し合いに応じる姿勢がある
- 弟分や家族のことを想った行動ができる
パッと思い浮かぶだけでも、以上のような特徴があります。
さらに、目的を果たすために、表立って荒々しい行動はしません。
暴力をふるったり、怒号で威嚇したり、銃を乱射したりすることは、本編を通してほぼないのではないかと記憶しています。
知略を尽くして話し合いをしたり、外堀を埋めたりして、目的を達成しようとします。
時には、真っ向から自分の理想を語る場面もあります。
むやみに人を傷つけず、しかし、正面から障壁に立ち向かう姿に極道という立場を忘れ、いつの間にか応援してしまっている自分に気付きます。
また、田代の子どもにプレゼントを買ったり、家族にご飯をごちそうしたり、部下の家族までに想いを寄せる場面があります。
「今度は」と田代が言うのには、北条との間に深い理由があるからです。
この記事では、多くは書きませんが、北条の想いが田代にも伝わっているのでしょう。
二人の信頼関係を感じるこの言葉に胸を打たれてしまいました。
話が進むにつれて、過激な役目は、渡海という北条の兄貴分となる人物が行っていくことになります。

この渡海も、北条とは真逆の人物ですが、とても魅力的です。
いずれ、渡海の紹介もしていきたいですね。

しかし、一巻では北条が珍しく、ちゃんと「極道」をしています。
バーで出会った警察署の女性副署長の飲み物にこっそり睡眠薬を入れたり、銃口向けて人を脅したりしています。
後半になるにつれて、どんどん良い人物になっていく北条と比べると意外な感じがしていまいます。
まとめ
ここで、今回の内容から北条という人物像をゆるっとまとめてみましょう。
- 北条には、今の日本を変えるという野望がある
- 北条は、今までの極道のイメージとは一線を画す
以上の二つです。
今回は、名言から北条という人物像を考察してきました。
しかし、『サンクチュアリ』には、北条以外にも浅見や渡海、さらには、敵対する人物にも魅力的なキャラが多数登場します。
今回は、構成の都合上、言葉の紹介で終わってしまいました。
気になった方は、ぜひ本書を手に取ってみて下さい。
次回以降、名言とともに、「令和の今こそ読むべき」ポイントも紹介していきます。
それでは、また、次回の記事でお会いしましょう。
おまろでした。


